PAD-EVOLUZIONE
PADシリーズはBialbero EpsilonおよびEpsilon Sで低インピーダンスBA型のイヤホンを使うために開発されました。
従来低インピーダンス型のイヤホンは感度が高いためアンプ側のボ リュームをほとんど上げられない、もしくは良い位置まで持って行けないなどの問題がありました。またインピーダンスに起因するグランドに停滞する電源ノイ ズなどを拾い易いという問題もありました。 PADシリーズはボリュームを上げ易くするだけでなく、インピーダンスを適合させる事でノイズをより少なくする事に成功しました。アンプの音量調整のほとんどは可変抵抗器(ボリューム)を使用しています。この可変抵抗器は回す場所によって左右のレベルが一致しない場所があります。回し初めの部分などが特にそうで「ギャングエラー」と言われています。感度の高いイヤホンなどを繋ぐとボリュームをあまり回せないためにギャングエラーの出易い場所で使う事が多くなり、問題となっていました。
PADシリーズは音声信号の基本クォリティを損なう事なくそのパワーだけを減量し、ボリュームをより多く回せるようになりました。超高精度の金属皮膜抵抗器を更に手選別し、立体構造にして丹念に組み上げています。
この構造体も音声に影響を与えます。ケースは非常に頑丈なアルミ押し出し材を使用している為、滅多な事では壊れません。電子部品独特の『鳴き』と言われる現象を少しでも軽減するためにビニール系の樹脂で封印してあります。これにより余計な高域での信号の暴れが 少なくなりました。 本機の開発はFitEarカスタムイヤモニター334とWAGNUS.Sputnik cable、WAGNUS.Bialbero Epsilon Sで行われました。適合インピーダンスは7~10Ωですが、イヤホン、ヘッドフォンによっては周波数特性の変化が見られましたので本機での推奨イヤホンは FitEarカスタムイヤモニター334、アンプはBialberoシリーズとなります。もちろんパッシブの機械なので他のアンプ、他のイヤホン/ヘッド フォンでも御使用になれますが、特性が変化しますのでご注意下さい。
開発者としては特に方向性などは設定していませんが、構造体を組み上げる時に特定の向きで組んでいます。表面のロゴプレートを正面に見て上から下に組んでいます(スワロフスキーが下にくる方向)。エージングによる音の変化がありますので最初の50時間は好きな音源で自分好みに育てて下さい。
本製品“PAD-EVOLUZIONE”は、“PAD-SO”の基本コンセプトをそのまま最高級パーツで組み上げた逸品です。 諸元や性能は“PAD-SO”と同じですが、開発コンセプトが違います。
まず“PAD-SO”が出来上がった時に、これを最高級パーツで構造体として組み上げたらどうなるのだろうという興味本位から試作してみた所、超高品質のアッテネーターが完成しました。しかし、その部品原価からして販売価格は小型アッテネーターとしては異例なものになりました。超々高精度金属膜抵抗をクワッド構造体を作り、それを左右マッチングさせて減衰させています。外観はスタイリッシュなブラックアルマイトボディのカラープレートになります。
製造期間・納期
本製品は完全受注製造につきオーダーを頂いてから納品までにお時間を頂戴いたします。また期間は製造エンジニアの都合により変動いたします。何卒、ご了承の程お願い申し上げます。
SPECIFICATIONS
適合インピーダンス7~10Ω
減衰 12~15dB(イヤホンの特性に依存する)
入出力 3.5mm ステレオミニジャック(特に方向性はありません)
製品ジャンル ポータブルヘッドホンアンプ用パッシブ固定アッテネーター